那須医科学研究所

那須医科学研究所(Nasu Institute of Medical Sciences: NIMS)は、博愛会が理念とする「高度な医療」の実現を、医科学研究の面からサポートすることを目的として、2023年(令和5年)4月1日に設置されました。那須医科学研究所の学術活動は医療法42条-2号に規定される医療法人の付帯業務にあたります。
現在の主な研究分野は病理学と遺伝子検査学で、菅間記念病院の臨床検査業務に還元しながら、研究活動を行っています。これまでコロナウイルスのPCRおよびゲノム解析、大腸癌等の遺伝子検査、臨床検査の精度管理(ISO取得予定)に貢献するとともに、学術報告しています。さらに、甲状腺がん診療の革新的な技術となる国内初の「甲状腺NGS遺伝子パネル検査(ThyroGenev2)」を開発し、全国の医療機関から遺伝子検査を受託する準備を進めています。

スタッフ

研究員(常勤):菅間博(病理学)、内田厚(泌尿器学)、(非常勤)矢澤華子、石井順
研究補助員:相馬里子 (遺伝子検査室:薄里美、病理検査室:高橋美雪、平井恵里)

2023年度の研究業績:

学術口演

  1. 第64回日本臨床細胞学会(春):「WHO分類第5版における濾胞細胞起源の良性腫瘍と低リスク腫瘍」2023.6.11
  2. 第10回日本甲状腺病理学会:「日本甲状腺病理学会の10年の軌跡」2023.7.8
  3. 第34回北陸病理集談会:「甲状腺腫瘍の病理組織分類と遺伝子変異」2023.10.28
  4. 第62回日本臨床細胞学会(秋):「甲状腺WHO分類第5版と甲状腺癌取扱い規約第9版の改訂ポイント」2023.11.4
  5. 第66回日本甲状腺学会:「甲状腺腫瘍に特化した国産NGSパネル検査の開発」2023.12.9
  6. 第23回茨城内分泌外科研究会:「甲状腺腫瘍のWHO分類第5版と甲状腺癌取扱い規約第9版の変更について」2024.2.17
  7. 第113回日本病理学会:「甲状腺腫瘍の組織分類と遺伝子検査」2024.3.28

雑誌・論文

  1. 菅間 博、中里陽子
    甲状腺腫瘍の病理組織分類と遺伝子変異
    診断と治療(第111巻・第5号)
  2. M Hirokawa, M Matsuse, N Mitsutake, A Suzuki, M Higuchi, T Hayashi, H Kamma, A Miyauchi, T Akamizu 
    Non-hyalinizing trabecular thyroid adenoma:a novel thyroid tumor with diagnostic pitfalls of hyalinzing trabecular adenoma and medullary thyroid carcinoma 
    Diagnostic Pathology
  3. 菅間 博
    特集2 甲状腺腫瘍のWHO分類の改定について「甲状腺腫瘍のWHO分類の改訂の概要と濾胞結節性疾患」
    日本内分泌外科学会雑誌 第40巻 第2号
  4. 菅間 博
    無症候性甲状腺腫大,
    ドクターサロン 67巻 8月号
  5. 甲状腺癌取扱い規約 第9版「金原出版社」 2023.10
  6. A Ohki, T Takagi, Y Kojima, M Tsurumi, Y Hashimoto, H Takeuchi, H Kamma, Y Sakamoto, E Sunami, N Abe
    Intragastric free cancer cells may be attached to automatic staplers during anastomosis in patients with gastric cancer
    World Journal of Surgical Oncology
  7. 菅間 博
    特集1.甲状腺癌取扱い規約第9版の病理・細胞診断の改訂ポイント「腫瘍様病変と良性腫瘍」
    日本内分泌外科学会雑誌 第41巻 第1号